お手伝い

今朝は早くから祖父のお手伝いをしに隣町まで。
祖父は庭師。そのお手伝い。
何を手伝うかっていえば、その祖父の足となること。
つまり、車をブンブンゆわせるわけです。
それプラス、ちょこっと庭の手入れ作業をするのです。
日頃部屋に閉じこもって、カタカタとキーボードを打つだけの作業をしている
自分には、久しぶりの外での作業。気合が入ります。
『高さを低い葉に合わせて全部揃えるんだぞ』「へい」
ザクザク…(あ、少し切りすぎた)…ザクザク…
こんな感じで、切っては少し離れて見て均一かどうか判定し、また切るといったルーティン。
自分がやるとかなりの時間掛かるのに、祖父は一瞬で作業を終わらせる。
自分が5回ループさせないと終わらない仕事量を、祖父は1回で終わらせるのです。
職人って凄いな、と改めて感じます。
車での移動中、作業する家の場所を通り過ぎてしまい、
「いっけねぇ」
と思って、国道の端で止まって考えてると、隣で祖父が、
『バックしろ!』
と叫んでました。車来てるのにも関わらず。
職人て凄いな、と色々な意味で思えてきました。
自分の身長の2倍はある三脚を軽々と軽トラックの荷台に積む祖父。
僕の記憶が定かなら、年齢は80を越えてます。
凄いを通り越して、化け物なんじゃないかと思います。
「えぇい!庭師の職人は化け物か!」
言う事も、行動も文句なしの一級品です。


そんな祖父が、作業中に救急車の音を聞いて僕に一言、
『おらぁ、この間救急車乗っただ。急にココ(僕の左脇腹辺りを抑えて)が痛くなってな。
息ができんかったから、救急車呼んでもらっただ。
あのまま死んでも良かったんじゃけどなぁ…』
…こういう時に気の良い一言を言える人間には、まだなれてないみたいです。
例えば、
「そんなこと言わずに長生きしてなぁ」
とは簡単に言えないのです。長生きが良いとも限らないから。
かといって、それ以外の言葉の選択肢は見つからないのです。
今まで、何度か仕事の依頼があったけど、勉強が忙しいと断ってきた。
でも、今回の件で、よっぽどの事がない限り手伝いに行こうと思った。
多分、祖父母が一番喜ぶのは孫と一緒に居る時だと思うから。
親孝行ならぬ、祖父母孝行。この先何十年も一緒には居れないから・・・